2012年05月19日

ヤナーチェク (1854 - 1928) :シンフォニエッタ (1926)

ちょっと前まで「知る人ぞ知る」クラシックの奥の院のような曲だったのだが、村上春樹の「1Q84」で採り上げられてか
ら、一気に有名になってしまった。

モラヴィア(チェコ)の作曲家、ヤナーチェクの晩年の作品であり、彼の代表作。
演奏時間22分。

「シンフォニエッタ(小交響曲)」という名前ではあるが、楽器編成はすごく大きい。
通常のオーケストラに加え、別動員として金管のアンサンブルが加わり、冒頭と終結にファンファーレを鳴らす。

全体はモラヴィアの音楽のイディオムが満載で、メロディがほとんどなく、メロディ未満のいわゆる「動機」の積み重ねのような音楽であるにも関わらず、その「動機」だけで聴き入ってしまうほど魅力的だ。
現代曲というよりは、民族音楽の延長だと思って聴くといいと思う。

・・・が、実際に演奏される機会はほとんどない。
聞くところによると演奏がすごく難しいみたいで、金管が卓越してないと聴けたもんじゃないし、
もし卓越したアンサンブルを持っていても、20世紀の作品だからといって鋭角的に鳴らしていたのでは失敗するそうだ。
木管の音色感も必要で、ほとんどアマチュアの手に負える音楽じゃないらしい。
   
この曲には優れた演奏があり、これ1枚あれば、よほどのこだわりがない限り他の演奏は聴きたいとは思わないだろう。
ラファエル・クーベリック指揮、バイエルン放送交響楽団の演奏がそれである。
金管がちょっと乱れる場所はあるが音楽を崩してはいないし、何よりうるさすぎたり、重すぎたりしないのがいい。
楽器は固有の音色を強調しすぎることなく、それでいながらしっかりとした主張をもって音楽に貢献し、
音楽的バランスも最上である。
小説に出てくるジョージ・セル指揮:クリーヴランド管弦楽団、玄人評価の高いマッケラス:ウィーン・フィル、そして小澤征爾の演奏も聴いたが、僕は迷わずこちら。

ヤナーチェク:シンフォニエッタ / クーベリック(ラファエル) (指揮); ヤナーチェク (作曲); フィルクシュニー(ルドルフ), バイエルン放送交響楽団 (演奏) (CD - 2005)
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2012年05月13日

プーランク:ピアノ協奏曲(ロジェ(p)デュトワ、モントリオール交響楽団)

僕の大好きなプーランクのピアノ協奏曲、いかにもパリ風、フランス風の洗練された曲である。
こういう曲は全盛期のデュトワ/モントリオール響の演奏で聴きたいところだが、CDではこの曲は英国のフィルハーモニア管弦楽団との組み合わせで録音しており(ピアノはパスカル・ロジェ)、手兵であるモントリオール響とは録音していない。

というわけで、今でもヒコックス指揮、シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア(ピアノ:ジャン・ベルナール・ポミエ)の演奏が僕の愛聴盤である。

ところが、今日ネットサーフィンしていたところ、偶然デュトワ指揮、モントリオール交響楽団が演奏したプーランクの協奏曲が見つかったのである。
ピアノはCDと同じ、パスカル・ロジェ。すぐに聴いてみた。
これだよ、これ、この音色!
テンポも落ち着いていて、CDの演奏よりずっと好き。
ミスもいくつかあるけど、今のところまず一番はこの演奏でしょう。

この音源では、この日のコンサート全曲が録音されている。
プーランクの協奏曲は、(22'07")からである。

プーランク以外では、フォーレのバラードがとびきりの美しさ!

Rossini: The Journey to Reims, Overture
Fauré: Ballade for Piano and Orchestra, Op. 19 (7:35)
Poulenc: Piano Concerto (22:07)
Saint-Saëns: The Deluge, Prelude, Op. 45 (42:14)
Delibes: Sylvia, Ballet Suite (51:48)
Offenbach: Orpheus in the Underworld, Overture (1:09:03)

Charles Dutoit
Montreal Symphony Orchestra (Orchestre symphonique de Montréal)
Pascal Rogé

Salle Wilfrid-Pelletier
1993-05-18

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2012年04月29日

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(ワイセンベルク/カラヤン)

ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は名曲であり、一人の指揮者・ピアニストが何度も録音していることが多いが、カラヤンが残したこの曲の録音はたったの1つである。

録音は1972年、オーケストラは手兵のベルリン・フィル、ピアノは当時技巧派として知られたアレクシス・ワイセンベルク。
初めて聴いたときはなんかピアノは技術ひけらかしすぎだし、オケは時に華やかすぎる、またある時は神経質すぎる、というわけであまり良い演奏だと思わなかったのだが、今聴くといい演奏だなぁ、と思う。

カラヤンとしてはものすごく個性的な演奏で、ワイセンベルクのピアノを生かそうとあの手この手のいろんな表現を駆使しているのがよくわかる。
第1楽章の最初やクライマックス、終楽章の第2主題再現の直前、そして最後の部分、「ほら俺の番が来たァ!!」と言わんばかりにド派手な表現が出てくるところが面白い。

また、第2楽章の最も遅い演奏でもあり、14分半かかる。

今のところ、ニコニコ動画で聴くことができる。
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 / ワイセンベルク(アレクシス) (CD - 2010)

posted by しまだっち at 15:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする